第23回 縄文人のブレスレット -神野遺跡出土の貝輪-

2017/04/25


みなさん「どきどきセンター」の企画展は見学に行ったかな?今日はその中から縄文人のブレスレットを紹介するよ。
写真はベンケイガイの貝殻で作った貝の腕輪で貝輪(かいわ)というんだ。縄文時代後期(今から約3000年前)の神野遺跡の貝塚から見つかった製作途中?のものだよ。
貝輪は縄文時代早期から弥生時代にかけて作られたブレスレット(腕輪)で、アカガイ・サルボウガイ・ベンケイガイ・タマキガイ・イタボガキなどの殻の厚い二枚貝やアカニシ・オオツタノハガイ・イモガイなどの巻き貝を使って作られたんだ。製作方法はそれぞれ異なっていて、二枚貝の場合は殻の真ん中に穴をあけて研磨して輪状に、巻き貝は殻を縦に輪切りにしたり横に輪切りにするんだ。使われる貝は地域や時代によって違うんだ。
縄文時代の貝輪は埋葬された人骨の腕に装着された状態で見つかることが多くて、その大半は女性なんだ。千葉県には製作途中や製作中に壊れた貝輪が二千点以上も見つかった貝輪を製作する遺跡や、土器の中に貝輪が33点も収められた状態で発見された遺跡があり、貝輪を交易品としていたのかもしれないね。
「こんな小さな貝輪は腕に入らないよ。」って大人の見学者が言っていたけど、大人になる前の掌がまだ小さい子供の時に貝輪を入れて、そのまま着けておくんだ。
みんなも貝輪を作ってみないカイ?。貝輪の作り方はどきどきセンターに説明してあるから見に来てね。
企画展示「君は知っているカイ(貝)?」は8月30日までだよ。

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