神野向遺跡(かのむかいいせき)

2017/04/25
現在の役所跡で郡家跡(ぐうけあと)と呼ばれている遺跡です。鹿島郡家衙の所在地については『常陸国風土』香島の条の記事をめぐり、旧郡家の推定も行われています。昭和55年1月、一軒の個人住宅建設に伴う発掘調査によって郡家を囲むと思われる大溝が検出され、神野向遺跡が郡家推定地と考えられるようになりました。昭和60年の調査で一辺が約53mの回廊によって囲まれた正庁域が発見され、正庁域の内部施設が明らかになりました。また「鹿嶋郡厨」「神宮」「東殿」「祝家」など多数の墨書土器(ぼくしょどき)や銅印「福」、円面硯(えんめんけん)、帯金具(おびかなぐ)など数多くの重要な資料も出土しています。昭和61年に国指定史跡となりました。
北浦沿岸より神野向遺跡を見る(白枠内)
大溝調査風景 版築基壇
神野向の郡家(役所)の範囲を区画する溝 主に穀倉などの跡から
出土した墨書土器 軒丸瓦
銅印 横から見た銅印

 

カテゴリ:市内史跡めぐり